ハムスターの寿命はどれくらい?寿命が近くなった時のサインとは?

2024.4.9 うさぎ・ハムスターなど , ペットコラム , ペット供養
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ハムスターの寿命はどれくらい?寿命が近くなった時のサインとは?

ハムスターは、愛らしく飼育しやすいためペットにする方が多いです。ハムスターを飼っている方は、少しでも長く一緒に過ごすために、寿命や長生きさせる飼育方法などが気になる方が多いでしょう。また、小動物のなかでも人になつきやすいため、これから家族として迎えたいと思っている方も多いです。

この記事では、ハムスターの寿命にフォーカスして解説するとともに、寿命が近づいた際の主なサインや症状などを紹介します。少しでも長く一緒に過ごすために、飼育環境を工夫したい方や冬眠との違いを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

目次

ハムスターの寿命

ハムスターは一般的に寿命が短いとされています。イギリスのハムスターが4年6か月生きたという記録がギネスブックに残っていますが、このハムスターの種類は明確に記されていません。そこで、まずはハムスターの平均寿命とその短命の理由について解説します。

 

ハムスターの平均寿命

ハムスターの寿命は、種類を問わず一般的に です。例外的に、ジャンガリアンだと長くて3年6か月くらいまで長生きするケースもありますが、ゴールデンやキャンベルなど、ペットとして人気の種類のほとんどは2年から3年です。

食事や運動、飼育環境により異なる場合もありますが、犬や猫などのように長期的に一緒に過ごせることは少ない傾向にあります。なかには病気にかかってしまい、飼い主が気づかないうちに亡くなってしまうケースもあるため、日頃からハムスターをよく観察することが大切です。

 

ハムスターの寿命はなぜ短い?

ハムスターの寿命が短い理由にはいくつかの要因が考えられます。まず、ハムスターは心拍数が他の動物に比べて非常に速いことです。東京医科大学の研究によると、哺乳類の生涯は体の大きさに関係していて、心拍数や寿命とも密接な関係があると発表しています

ハムスターは小さな体と高い心拍数を持っているため、その寿命は比較的短い傾向があります。例えば、くじらのような大型哺乳類の心拍数は20拍/分程度であり、その寿命は40年近くにも及ぶ一方、ハムスターの心拍数はおよそ500拍/分にも達し、その寿命は2年から3年程度です。

さらに、ハムスターは他の動物と比べて成長速度が速く、短い生涯の中で多くの子孫を残すことが重要です。このため、繁殖力が強く、寿命が短いという特性があります。これらの要因から、ハムスターは哺乳類の中でも寿命が比較的短く、体の大きな動物よりも長く生きることが難しいです。

 

ハムスターの寿命以外の死因

ハムスターは、寿命を全うする前にほかの要因で亡くなるケースもあります。ここでは、寿命以外の死因について解説します。

 

飼育している環境

野生種の場合は、砂漠や乾燥草原地帯に住んでいることが多く、主に地中に巣穴を掘って生活しています。極端な高温や低温を避けて生活するため、湿気や夏の暑さ・冬の寒さは苦手です。そのため飼育する際は、大きな寒暖差や湿気が少なく、日中は窓から自然光が入り、夜間は暗くなる環境が必要です。

とくに15℃以下になると動きが鈍くなり、さらに温度が低下すると疑似冬眠という仮死状態に陥ることがあるので注意が必要です。疑似冬眠は、文字からすると冬眠しているかのように感じますが、実際は低体温でゆっくり死に向かっている状態です。

場合によっては、死後硬直しているケースもあります。また、湿気が多い環境は不衛生になりがちなため、細菌感染など思わぬ病気を患って亡くなることもあります。

 

ストレス

ハムスターは、強いストレスを感じたため、死亡するケースが少なくありません。たとえば、購入直後は新しい環境になじめず急性の下痢を起こし、そのまま亡くなるなどがあげられます。親と離された場合や、飼い主が構いすぎる場合もストレスになります。

そのほか、極端に多くの個体をひとつのケージに入れて飼育している、寒暖差が激しい、大きな音がする、強い臭い、不衛生な環境などもストレスの原因です。ストレスを受けて体調が思わしくない場合でも、ぐったりしているなどの見た目にわかる症状がない場合は、体調不良の把握が遅れて突然死するケースもあります。

普段からハムスターをよく観察しておき、普段よりも動きが鈍い、よく鳴く・かむなどの症状が見られる場合は、早めに対処しなければなりません。

 

病気

ハムスターは、ストレスや飼育環境により病気で亡くなるケースが多いです。主なものには、腫瘍や下痢、毛包虫症(もうほうちゅうしょう)、不正咬合(ふせいこうごう)などがあげられます。とくに腫瘍はハムスターに多い病気で、原因は解明されていませんが、高齢になるほど免疫力の低下などの関係から発生率が高くなる傾向があります。

毛包虫症は、毛包虫というダニが皮膚に寄生し、症状が進むと抜け毛や発疹が見られるのが主な特徴です。ストレスによる免疫力低下や栄養のアンバランスなどがあると、発症率が高くなります。

不正咬合は、ハムスターの上下の前歯がなんらかの理由で不均等になる状態をいいます。かみ合わせが悪くなるため、十分な食事ができなくなる、口内や周辺組織を傷つけたことによる細菌感染などを引き起こす可能性があるので注意が必要です。いずれの場合も異変に気づいた際に、対処することが重要です。

 

事故

ハムスターは転落などをはじめ、飼い主の不注意による事故も死因のひとつです。たとえば、脱走してしまい高所から落ちて骨折するケースや、回し車とケージの間に挟まって死亡するケース、部屋のなかで遊ばせている際の圧死なども珍しくありません。

これらの事故は、飼い主がしっかり注意を払うことで防げます。目の前で転落や圧死するのはつらい経験になるため、ケージ内での飼育を徹底しましょう。

 

ハムスターの寿命をのばすために注意すること

ハムスターとの愛おしい時間をより長く過ごすためには、寿命を延ばすための取り組みが不可欠です。飼い主としての責務は、安全と健康の確保にとどまらず、日々の生活でも注意深く接することが求められます。

ここでは、寿命を延ばすための具体的な対策をご紹介いたします。

 

毎日のお世話

ハムスターも人間も毎日の生活により、寿命は変わります。日々のケアは、ハムスターの健康と安全にも関係するため、できる限り意識して取り組みましょう。はじめに、家庭内でできる毎日のお世話について紹介します。

 

ケージを掃除する

ハムスターを飼育するケージや水槽などは、毎日掃除することが大切です。不衛生な環境は、雑菌の繁殖や臭いの原因になるため、排泄物やエサ入れなども清潔に保ちましょう。

エサのなかにはひまわりの種などのように殻が出るものもありますが、掃除する際は掃除機などの使用は避けてください。万が一、ハムスターが吸い込まれた場合は、命の保証ができません。また、給水ボトルの水を交換する、給水口も清潔にするといった、水関係もチェックしておきましょう。

毎日の掃除のほかに、月に1回から2回程度はケージを水洗いすることも必要です。日々の掃除で取り切れなかった排泄物や、細かい食べ残しなどをすっきり洗浄することで、さらに衛生的な環境を保てます。ケージごと水洗いする際は、ハムスターを別のケージに入れる、脱走できない高さのある水槽にいれるなどの工夫が必要です。

 

バランスのとれた食事

食事は、ハムスターの健康維持と寿命にも影響します。季節や成長に応じて、バランスの取れた食事を提供することで、免疫力の低下を防ぎ、肥満などの問題も回避できます。

主食はペレットを与え、副菜は根菜を含む野菜などがよいでしょう。にんじんやきゃべつなどは、年中手に入りやすく、扱いやすい特徴があります。また、ネギ類やにんにく系など与えてはいけない野菜もあるので、注意が必要です。

おやつは1日1回などのように決めた頻度や量を決め、とくに秋から冬にかけては、ひまわりの種など栄養価の高いものを与えて、体力を増やすことが重要です。

 

ハムスターを観察する

掃除やエサやりなど毎日のお世話をする際に、ハムスターをよく観察することも大事です。普段と変わった様子がないかや、食事量や排泄量などもチェックしておきましょう。日々の観察は、ハムスターの体調不良に早く気づけるメリットがあります。

普段と異なる様子が見られたとしても、すぐに対処すれば回復する可能性を高めることにもつながります。また、観察する際は、見るだけでなく手のひらに乗せて、口や目など体の各所をチェックするのも有効です。歯が伸びすぎていないか、目ヤニが出ていないか、皮膚の異常など細かく確認するのがポイントになります。

さらに、専用のブラシを使って週1回程度のブラッシングをおすすめします。本来なら、ハムスターは自分で毛づくろいをするのでブラッシングは不要ですが、定期的に行うことで、血行促進や皮膚トラブルの早期発見につながります。

 

温度管理を適切に行う

ハムスターのケージ付近の温度管理は、適切な温度を保てるようにしっかり管理しましょう。極端な寒暖差はハムスターの負担になることや、低温になると死亡する可能性もあるからです。季節に合わせることはもちろん、部屋の日のあたり具合などにも配慮してください。

 

春と秋は、全体に肌寒く朝晩の温度差が大きいため、ハムスター用のパネルヒーターやフィルムヒーターを使って、温度管理を行います。部屋全体もエアコンで一定の温度に保つことが大切です。専用ヒーターは、ケージ全体ではなく一部に使うのがポイントです。

 

熱くなりすぎた際に、ヒーターを使っていない場所に移動できるよう部分的に使いましょう。また、ケージのなかに入れている床材は保温性のあるものを、ハムスターが潜れる程度入れてください。主な素材としては、専用のウッドチップやペーパーなどがあります。

 

夏は、室温を20℃から28℃程度に保ち、熱中症対策が必要です。できればエアコンで人と共存できる温度設定をしておくとよいでしょう。夏はエサの食べ残しや水が腐りやすいため、合わせて管理してください。

 

冬は、室温やケージ内が15℃を下回らないように、エアコンや各種専用ヒーターなどで保温が必要です。ヒーターは部分的に使用し、保温性がある床材をハムスターが潜れる程度入れておきます。適切な温度管理のために、ケージの近くに温度計を設置しておくのもおすすめです。

 

ストレスを与えないようにする

日々のお世話のなかで、ハムスターに触れる機会がありますが、大きなストレスにならないよう注意が必要です。ハムスターは強いストレスを受けると、体調不良を起こすことがあるからです。

 

また、大きな音、強い光、臭いなどもストレスの原因となるので、なるべく避けて、ハムスターが安全かつ穏やかに暮らせるよう配慮しましょう。

 

ハムスターの寿命が近いサイン

シニア期に入ったハムスターは、老化によってライフスタイルも変化します。そして、寿命が近づくといくつかの症状が現れることがあります。これらのサインが見られたら、早めに対処してケアすることが大切です。

ここでは、ハムスターの寿命が近づいているサインについて解説します。

 

睡眠時間が増えた

ハムスターはもともと睡眠時間が長い生き物ですが、シニア期に入るとその睡眠時間がさらに増える傾向があります。活動時間が以前よりも短くなり、夜に活発に動いていたのに最近はほとんど寝ている、あまり活動している様子が見られないなどの兆候が見られるかもしれません。

このような場合は、ハムスターがずっと寝ている姿を見ると、心配になることもありますが、彼らに余計なストレスをかけないように、そっとしておくことが大切です。

 

毛並みに艶がなくなった

ハムスターは、自分で毛づくろいをしたり砂浴びをしたりして、普段は体を清潔に保ち毛並みにも艶があります。シニア期に入ると体力が衰えてうまく毛づくろいができなくなる、代謝が落ちて毛並みに艶がなくなる傾向があります。

目に見えて毛並みが悪く艶もない場合は、寿命が近い可能性があるでしょう。無理にブラッシングなどをせず、ハムスターのペースで毛づくろいや砂浴びをさせてください。

 

食欲が減った

老化が進むと消化器官をはじめとする内臓にも影響がでます。これまでよりも食事量が減った、食欲そのものが落ちたと感じる、痩せたように見えるときは、寿命が近づいている可能性があります。

ハムスターは、小型の動物で、ゴールデンハムスターでも80グラムから150グラム程度の体重しかありません。体重の減少は一大事、目視で痩せて見える場合は本当に寿命を全うする日が来てもおかしくないでしょう。

また、固いものを食べられなくなっていることも考えられるため、シニア用のエサに変えたり、低脂肪で内蔵への負担が少ないものに切り替えたりするのも有効な手段です。

 

動きが鈍くなった

老化が進み体力が衰えてくると、若い頃に比べて動きが鈍くなります。場合によっては運動を避ける傾向もあるでしょう。たとえば、回し車に乗せてもすぐに降りてしまう、自力で回しにくくなっている、といったことがあげられます。

足元が頼りなくなり、段差を超えられない場合は、ケージのなかの段差をなるべく取り除き、シンプルかつフラットに整えてあげましょう。トイレと食事以外はほとんど動かずにいる場合は、老化が進んでいる可能性が高いです。

 

ハムスターの冬眠と死亡の見分け

ハムスターは、本来、冬になる前に食糧を貯蔵しておき、冬には冬眠します。冬眠しながらも貯蔵した食料をときどき食べるという、疑似冬眠をする動物です。しかし、ペットとして飼育する場合はほとんど冬眠せず、むしろ冬眠させることでそのまま亡くなってしまうことが多いです。

 

疑似冬眠は、飼育環境の温度低下が原因で起こりやすく、一見すると本当に眠っているのか、死亡しているのか見分けがつかないことも珍しくありません。言い換えれば、低体温による仮死状態ともいえる状態なのです。愛らしいハムスターがピクリとも動かない場合に、不安になる方もいますが、まずは確認することが重要です。

 

はじめに、静かに優しくハムスターをケージから出して、体がよく見える明るい場所で異常がないか確認してください。疑似冬眠の場合は、体を温める必要があるので適切な温度の部屋で出すことが望ましいです。

 

ハムスターが目を覚ました場合に備えて、ローテーブルなど高さのない場所を選びましょう。毛布など暖を取れるものをハムスターの下に敷きたくなりますが、微細な動きや硬直具合を確認するために、あえて敷かないことをおすすめします。

 

次に、毛並みに艶があるか乱れはないかを確認します。疑似冬眠の場合は、活動していた頃と大きな変化はありません。そして手足を優しく伸ばし、固くこわばっていないかを確認しましょう。こわばりがなく、腹部がやわらかく弾力がある場合は、疑似冬眠の可能性が高くなります。

 

ここまで気になる点がない場合は、まぶたを閉じているか、黒目が出ていないかを確認します。ハムスターは、生きている場合まぶたをしっかり閉じられるので、ここも大事なチェックポイントです。ヒゲを優しく触ってみてわずかでも反応があれば、生きている可能性がさらに高くなります。

 

最後に呼吸と体温を確認してください。健康な状態では1秒に1回以上の呼吸があり、体温は37℃前後あり、疑似冬眠の場合は、呼吸が1分間に数回程度、体温もぐっと低下しています。よく観察して呼吸が1回でも認められた場合や、ハムスターを手で触れてわずかでも体温が感じられる場合は、生きていると判断できます。

 

疑似冬眠だと断定した際は、ただちにハムスターの体を温めて、人肌程度の砂糖水などを飲ませてエネルギー補充を行いましょう。冬眠と死亡の確認をした結果、残念なことに死亡が疑われる場合は、すぐに動物病院で診てもらうことをおすすめします。

 

死亡を確認したあとは、死後硬直が解硬する前にやるべきことがあります。家族の一員を亡くし、少しでも寄り添っていたいと思っても、ハムスターの供養をしなければなりません。

 

死後硬直が解けると、遺体から唾液などの体液が流れ出し、体が汚れると腐敗が早まるため、柔らかい布など吸水性のあるもので遺体をくるみ、直射日光を避けられる冷暗所に安置します。保冷剤などで冷やす場合は、遺体が濡れないように気をつけてください。このとき、ペット用のお線香をたき、手を合わせておきましょう。

 

ハムスターの供養は、土葬と火葬がありますが、土葬は庭などに埋葬できる一方で、カラスなどの小動物が掘り返してしまう可能性や、腐敗したときの臭いが気になることがデメリットです。火葬は、自治体を含むペット対応の火葬業者に依頼して供養します。事前連絡と遺体の安置、費用がかかる側面はあるものの、葬儀としてしっかり供養できます。

こちらの記事ではペット葬儀マナーについて解説しています。服装や身だしなみのマナーも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

 

まとめ

本記事では、ハムスターの寿命と寿命が近づいた際のサイン、少しでも寿命をのばすためにやるべきことを紹介しました。ハムスターは、ほかの哺乳類よりも体格が小さく、心拍数も多いことから寿命が2年から3年程度と短い動物です。

 

しかし、飼育環境や日頃のケアによっては、寿命を全うするまで一緒に過ごせます。飼育環境を清潔に保ち、湿気や大きな寒暖差を避けることで、感染症や皮膚病などを回避できます。また、日頃からハムスターの健康状態や活動の様子を観察し、異常がないかチェックしておくことで、体調不良の早期発見と早期対処につながるでしょう。

 

また、疑似冬眠が疑われる場合は、落ち着いて生存確認を行い、万が一死亡と判断できる場合は必ず動物病院で診てもらうことをおすすめします。死亡が断定された場合は、ハムスターの遺体は柔らかい吸水性のある布でくるみ、直射日光が当たらない場所に安置します。供養する際はきちんと供養できる火葬がおすすめです。

ハムスターが死んだらする3つのこと

イオンのペット葬は、ペットは家族のひとりであることを基本とし、人の葬儀に準じた葬儀を行っています。イオンライフ独自の全50項目の品質基準を設け、これらの基準を満たすペット霊園のみを紹介しています。自宅葬や海洋散骨、永代供養など、感謝の気持ちをこめて葬儀と供養ができるよう提案します。

 

小さな命にも尊厳をもって供養しますので、ペットの葬儀・供養は安心してお任せください。

 

参考サイト

https://life.saisoncard.co.jp/life/pet/post/c1519/

https://www.cocopet.jp/journal/health/174/

https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/43/11/43_1397/_pdf

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/house.pdf

https://www.small-animal.com/hamster

https://www.nissen-life.co.jp/pet/contents/keep/216/

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タグ : ハムスター 寿命
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