犬にベストなシャンプー頻度と体をきれいにするほかの方法

2021.4.21 ペットコラム
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シャンプーで洗われる犬

愛犬の体はいつもきれいにしてあげたいものですが、シャンプーは適切な頻度で行わないと、かえって健康を損ねてしまうこともあります。

ワンちゃんの皮膚は人間の1/3程度の厚みしかないため乾燥や刺激に弱く、汗と皮脂で作った保護膜で肌を守っていますが、これが洗い流されると防御力が下がってしまいます。シャンプーのし過ぎには注意が必要です。

そこで、ワンちゃんにとって最適なシャンプーの頻度とやり方、シャンプー以外で体をきれいにする方法について解説します。

目次

1.犬のシャンプーの頻度は月2回まで?!成長に合わせて決めよう

ワンちゃんのシャンプーは月2回が最適といわれていますが、これは成犬の場合。シャンプーの頻度はワンちゃんの成長に合わせた調整が必要です。そこで子犬と成犬、シニア犬ごとの洗う頻度について確認していきましょう。

子犬は予防接種が終わるまではNG

予防接種の済んでいない生後2~3か月の子犬のうちはまだ体力が十分でないため全身シャンプーを控えましょう。そのかわり月に1~2回、濡れタオルで体を拭くか、シャンプーで部分洗いしてあげるのがおすすめです。

生後4か月以降で、最後の予防接種から2週間以上経過していれば全身シャンプーをしても問題ありません。

成犬は月2回で十分

健康な成犬では月2回のシャンプーが最適とされています。この回数以上洗うと皮膚を守る皮脂まで流してしまい、細菌やアレルギー物質などの外敵から守ってくれる肌バリアが機能低下して病気にかかりやすくなってしまいます。

また、サロンでシャンプーしている場合はその回数もカウントしましょう。月1回サロンに行っているなら、その2週間後がちょうどいいタイミングになります。月2回通っているのであれば自宅でのシャンプーは不要です。

シニア犬は体調が良い時に行う

体力が落ちているシニア犬にとって、濡らして乾かすといった急激な温度変化はさらに体力を消耗させてしまいます。月に1~2回で構わないので、調子の良さそうな日を選んでシャンプーしてあげましょう。

体が濡れないドライシャンプーなら負担が少ないので、様子に合わせて使い分けるのもおすすめです。

 

2.洗いすぎや洗わなさすぎは皮膚トラブルの原因になる

シャンプー回数は適切に、とはいえ「散歩で毎日汚れる」「お風呂が嫌いだから減らしてあげたい」などの悩みから守り切れない方もいるかもしれません。しかし、洗いすぎも洗わなさすぎもワンちゃんにトラブルを招きます。

洗いすぎると肌の保護膜が洗い流されてしまう

シャンプーの頻度が多すぎると肌の保護膜が洗い流されて皮膚が乾燥し、かゆみが出てきます。かきむしりによる炎症リスクの他、細菌やアレルギー物質が体内に入り込みやすくなり、細菌性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎にかかる可能性が高くなります。

肌の保護膜を守るために、シャンプーは月2回までを限度としましょう。

洗わなさすぎても皮膚トラブルの原因になる

反対に、あまりにも体を洗っていないと、皮膚の代謝や清潔を保てず、古い皮脂や角質に細菌が繁殖して皮膚病を発症したり、ノミやダニが発生して貧血やアレルギー性皮膚炎の原因にもなります。

体臭も気になるので、最低でも月に1回以上のシャンプーは必須です。

 

3.基本的な犬のシャンプーのやり方

次に、シャンプーの正しい手順についても確認していきます。ワンちゃんが慣れないうちは声掛けしながら、驚かせないようにゆっくり洗ってあげましょう。

まずシャワーで毛の根元までしっかりと濡らし、よく泡立てたシャンプーで体から洗います。このときマッサージするように洗うのがコツです。

そのまま顔まで洗ったら、シャワーで顔から体の順に流していきます。洗い残しがあると皮膚炎の原因となるのでしっかりと洗い流すのが重要です。

最後にタオルで水分を取り、ドライヤーで毛の根元まで乾かしたら完了です。

 

4.シャンプーを使わずに体を清潔にする方法

シャンプー直後に体が汚れた時や洗うことができない場合は、以下の方法できれいにしましょう。

ブラッシングしてあげる

ブラッシングで余分な毛と一緒に皮膚の軽い汚れも落とせます。汚れた時だけでなく、普段からスキンシップを兼ねて毎日やってあげるのが理想です。最低でも、短毛種なら3日に1回、長毛種なら2日に1回の頻度で行います。

お湯だけで洗う

シャンプーを使わずにお湯だけで洗ってもほとんどの汚れは洗い落とせます。このときシャワーの温度は37度に設定しましょう。自分の手首の内側にかけてぬるいと感じるくらいが適温になります。

濡れタオルで拭く

雨やとても汚れた日でもない限り、散歩から帰ったらよく絞った濡れタオルで足やおなかの毛を拭いてあげる程度で十分です。足の裏はかかとからつま先に向かってやさしく拭きましょう。拭いたあとは毛が水分を含んでいるのでドライヤーで乾かします。

ドライシャンプーを使う

犬用のドライシャンプーは、泡やスプレー、パウダー、ボディシートの4種類があります。パウダーやボディシートの方が手軽ですが、泡やスプレーの方が洗浄力があります。愛犬の状態や用途に合わせて選びましょう。

 

5.犬と一緒にお風呂に入るときの注意点

愛犬を洗うついでに自分も一緒に風呂に入りたいと思う人もいると思います。その際は以下の点に注意して一緒に入ってください。

人間用のシャンプーやボディソープで犬を洗わない

シャンプーやボディソープは必ず犬用のものを用意しましょう。ワンちゃんの皮膚は人間よりも薄く繊細なため、人間用のシャンプーやボディソープでは刺激が強すぎます。皮脂がなくなり乾燥することで湿疹や皮膚炎になってしまう可能性があるため、人間用のシャンプーは使用NGです。

湯船の温度は犬にとっての適温に合わせる

お風呂は適温といわれる37度程度に設定します。犬は汗をかかないため、お湯の温度が高いと体内に熱がこもり熱中症になってしまいます。愛犬の呼吸音が早くなったら熱中症にかかり始めているサインなので、すぐに湯船から出して涼しい場所へ連れていきましょう。

一緒に湯船に浸かるのは人獣共通感染症のリスクがある

病気の愛犬と一緒に湯船に入ると人獣共通感染症をもらうリスクがあります。ただし、感染する可能性は手をかまれるのと同程度なので心配しすぎる必要はありません。定期的に病院で検査を受けさせましょう。

犬の持つ人獣共通感染症は以下の通りです。

パスツレラ症
かまれる、なめられる、ひっかかれることで感染する。
皮膚糸状菌症(真菌症)
皮膚病を持つ犬に接触することで感染する。
ネコ回虫症(トキソカラ症)
犬の糞に含まれる寄生虫の卵が口に入ることで感染する。

引っかかれた傷口が熱を持ち、腫れが引かずに痛む場合や、脱毛や皮膚の剥離、かゆみを伴う水泡ができるなど、体に違和感があればすぐに医療機関に受診しましょう。

 

6.まとめ

ワンちゃんのシャンプーは成長に合わせて頻度を変える必要があります。生後3か月までは月に1~2回濡れタオルで体を拭き、4か月以降は予防接種が完了すれば全身シャンプーを始めても問題ありません。成犬では月2回シャンプーで洗いますが、シニアになってくると体力の消耗が激しいため、月に1~2回調子のよさそうな時に洗ってあげましょう。シャンプーが難しい場合には濡れタオルやドライシャンプーもおすすめです。

適切な頻度で洗わなかったり、シャンプーの洗い残しがあったりすると皮膚炎や感染症、貧血などトラブルの原因となるので注意が必要です。

また、一緒にお風呂に入る際はシャンプーやお湯の温度はワンちゃんに合わせ、病気がないかも事前にチェックしておくと安心できます。

運営会社:イオンライフ株式会社

タグ : シャンプー 頻度
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