猫アレルギーの症状と一緒に暮らすための対処法
2020.6.22 ペットコラム愛猫と一緒にいると、なんとなく具合が悪いと感じることはないでしょうか?
もしかすると、その不調の原因は猫アレルギーかもしれません。
今回は、猫アレルギーの症状や検査方法、一緒に暮らすための対処法についてご紹介していきます。
目次
1.猫アレルギーとは
猫アレルギーとは、人間が猫と触れ合うことで引き起こされるアレルギー反応のことです。
猫の毛やフケ、唾液などに含まれるアレルゲンが体内に入った際、体を守ろうとした免疫機能が過剰反応を起こすことが原因で、ある日突然猫アレルギーになることもあります。
確実な治療法はありませんが、猫アレルギーでも、生活環境や体質改善治療を行いながら猫と暮らしている人は多くいます。
猫アレルギーになってしまった場合には、なるべく症状が出ないよう、適切な対策を行うように心がけましょう。
2.猫アレルギーの症状
猫アレルギーの症状は軽度なものから重度なものまで様々ですが、深刻な場合はアナフィラキシーショックなど、命に関わるケースもあります。
まずは、猫アレルギーの主な症状を確認していきましょう。
目に異常が現れる
アレルギーの基本的な症状として、目の充血、かゆみ、腫れなどが挙げられます。
これらは悪化すると結膜炎を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
鼻がむずむずしてくしゃみが出る
鼻水が大量に出たり、鼻がむずむずしてくしゃみが止まらないなどの症状もアレルギーの基本的な症状といえるでしょう。
蕁麻疹が出る
皮膚に異常が現れるのも、猫アレルギーの症状のひとつです。
赤みや蕁麻疹など、見た目の変化のほか、かゆみや腫れなどの症状がみられる場合もあります。
咳や息苦しさがある
症状によっては、のどにかゆみや痛みが現れたり、咳が出たりします。
呼吸が苦しい、息をするとゼイゼイ・ヒューヒューという音が出ることもあり、重度の場合は呼吸困難に陥ります。
吐き気や下痢
吐き気・嘔吐や下痢などの症状は、アレルギー症状の中でも、重度な症状です。
めまいや動悸
めまいや心拍数の上昇も、猫アレルギーのなかでも重篤な症状です。
胸が締め付けられるように苦しくなることもあり、ここまでくると非常に危険な状態といえます。
3.猫を飼う前に必ず検査を行う
これから猫を飼おうと思っている人は、必ず事前にアレルギー検査を行いましょう。
猫アレルギーは治療法が確立していないため、上で紹介した症状に心当たりがない場合でも、念のため検査をしておくことが大切です。
病院でアレルギー検査を受ける
猫アレルギーの検査には「血液検査」と「生体検査」の2種類があり、皮膚科やアレルギー科で受けることができます。
血液検査は検査費用が高く、結果が分かるまで数日かかるというデメリットがありますが、体への負担が少なく、手軽に受けられます。
生体検査は、皮膚に直接アレルゲンを付けてアレルギー反応を調べるため、すぐに結果が分かりますが、皮膚疾患がある人は受けることができず、アナフィラキシーショックなどの危険もあるため、猫アレルギーの疑いが少しでもある人は、血液検査を選んだほうが良いでしょう。
猫と触れ合ってみる
実際に猫と触れ合ってアレルギー反応の有無を確かめる方法で、接触テストと呼ばれています。
病院の検査では陰性でも、「実際に猫を触ってみたら症状が出た」という場合もあるため、猫を飼う前には念のため何度か触れ合ってみることをおすすめします。
また、猫の種類によってアレルギー反応が出やすい・出にくいといったこともあるため、飼いたい猫種がいる猫カフェを利用して、症状が現れるか確かめてみても良いでしょう。
4.日々の心がけで行う猫アレルギーの予防・対策
猫アレルギーの原因となるアレルゲンを減らすことで、猫アレルギーの発症を予防したり、症状を軽減できる可能性があります。特に、猫と暮らし始めてからアレルギー反応が出てしまった場合には、積極的に対処しましょう。
部屋の掃除を行う
毛やほこりに含まれるアレルゲンは空気中に舞いやすいため、こまめな掃除を心がけましょう。
床や壁、天井だけではなく、アレルゲンが付着しやすいカーテン・カーペット・衣服などの布製品も、忘れずに掃除・洗濯してください。
すべて掃除するのが大変な場合は、カーペットを撤去してフローリングにする、革張りのソファに変えるなども効果的です。
猫のお手入れをこまめに行う
ブラッシングの回数を増やすことで、アレルゲンを多く含む抜け毛を減らすことができます。
また、シャンプーもアレルゲンの減少には効果的ですが、アレルゲンが多い顔周りは洗っても2日程度で元に戻ってしまうといわれています。ただ、水を嫌がる猫が多いことを考えると、ネコちゃんの性格にもよりますが週1回程度に留める、ブラッシングで対応する方が良いでしょう。
風邪予防は猫アレルギー対策にもなる
マスク着用や手洗い・うがいなど、風邪予防でする行為も、猫アレルギーの対策として有効です。
猫の毛や涙、汗などには、アレルゲンが多く含まれているため、家ではマスクを着用するか、猫と触れ合った後はしっかり手洗い・うがいをするようにしましょう。
猫との接触を減らす
寝室は別にする、キッチンには入れないようにするなど、猫の居住スペースを制限することで、接触の頻度を減らすという方法もあります。
すでに猫と暮らしている場合は難しいかもしれませんが、できる限りアレルゲンを広げないことが大切です。
オス猫は去勢する
猫は、メスよりもオスのほうがアレルゲンを多く作り出すことが分かっています。
そのため、オス猫の場合は去勢でメスに近い体内環境を作ることで、アレルゲンの分泌が抑制できるといわれています。そのため、メス猫の避妊には効果がないとされています。
5.猫アレルギー症状を軽減する治療も
現状、猫アレルギーは完治させることができないため、もし発症してしまった場合には、症状の悪化を防いだり、軽減させる治療を行います。
こうした治療は「対症療法」と呼ばれ、症状を抑える薬を病院で処方してもらうのが一般的です。
なお、海外では、アレルギー物質を徐々に体内に取り込むことで体を慣らしていく「減感作療法(げんかんさりょうほう)」も注目されていますが、日本での普及はまだ広くありません。
6.まとめ
軽度の猫アレルギーの場合、清潔な環境作りを心がけることによって、猫と一緒に暮らすことは可能です。
たとえ猫アレルギーがあっても、アレルギー症状を抑える薬などを上手に活用すれば、これまで通りに生活できるかもしれません。
気になる症状がある人やこれから猫を飼いたいと思っている人は、念のため病院でアレルギー検査をしてもらうと良いでしょう。
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