グッピーが底で動かない7つの原因|病気・出産・寿命の見分け方と対策

2026.1.30 アクア
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飼育しているグッピーが水槽の底でじっとしている、あるいは底に沈むように動かない状態は、飼い主にとって非常に心配な光景です。
この行動は、病気や水質悪化といったトラブルのサインである可能性が高い一方で、出産や寿命といった生理的な要因であるケースも考えられます。
グッピーの様子を正しく見極め、原因に応じた適切な対処をすることが大切です。

この記事では、グッピーが動かなくなる主な原因を7つに分類し、それぞれの見分け方と具体的な対策について詳しく解説します。

目次

グッピーが底で動かないのは体調不良のサインかも

本来、グッピーは水槽の中層から上層を活発に泳ぎ回る魚です。
そのグッピーが普段の行動範囲を離れて水底でじっとしている場合、何らかの体調不良や異常を抱えているサインと捉えるべきです。
原因は水質や水温などの環境ストレスから、病気、他の魚との関係性まで多岐にわたります。

初期段階で気づき、原因を特定して迅速に対処することで、回復する可能性は高まります。
まずは落ち着いてグッピーの様子を観察し、なぜ動かないのかを探ることが重要です。

グッピーが底でじっとしている時に考えられる7つの原因

グッピーが水槽の底で動かなくなる原因は一つではありません。
考えられる原因は、病気の発症、水質の悪化や急激な水温の変化といった飼育環境の問題が代表的です。
また、出産を控えたメスや寿命が近い個体に見られる生理的な現象である可能性もあれば、他の魚にいじめられて隠れているなど、混泳魚との関係性が影響していることもあります。

ここでは、グッピーが底でじっとしてしまう際に考えられる7つの主要な原因を一つずつ掘り下げていきます。

原因①:カラムナリス病や白点病などの病気を発症している

カラムナリス病や白点病といった病気を発症すると、グッピーは体力を消耗し、水槽の底に沈むように動かなくなります。
カラムナリス病は口やヒレ、体表が白く溶けるように見える細菌感染症で、進行が非常に速いのが特徴です。
一方、白点病は体やヒレに白い点が多数付着する寄生虫が原因の病気です。

これらの病気は、主に水質の悪化やストレスが引き金となって発症します。
初期症状として、元気がなくなり食欲が低下し、底の方でじっとする様子が見られます。
他にも尾ぐされ病や松かさ病など、様々な病気の可能性が考えられるため、グッピーの体をよく観察し、異常を見つけたら速やかに対処が必要です。

原因②:水質の悪化によるアンモニア中毒や酸欠

水質の悪化は、グッピーが動かなくなる最も一般的な原因の一つです。
食べ残した餌や排泄物が水中で分解される過程で、魚にとって猛毒となるアンモニアや亜硝酸が発生します。
ろ過バクテリアが十分に機能していないとこれらの有害物質が水槽内に蓄積し、アンモニア中毒を引き起こしてグッピーは底でぐったりしてしまいます。

また、高水温や過密飼育、エアレーション不足などによって水中の溶存酸素量が低下すると、酸欠状態に陥ります。
酸欠になるとグッピーは呼吸が苦しくなり、活動が著しく鈍って水底で動かなくなるため、定期的な水換えやフィルターの清掃を怠らないことが重要です。

原因③:ヒーターの不調などによる急激な水温低下

グッピーは丈夫な魚ですが、急激な水温の変化には非常に弱いです。
特に冬場、水槽用ヒーターの故障や設定ミス、あるいはコンセントが抜けているなどの理由で水温が急低下すると、変温動物であるグッピーの活動は極端に鈍化し、低水温ショックで底で動かなくなります。
これは命に関わる危険な状態であり、放置すればそのまま死んでしまう可能性も高いです。

グッピーの適水温は24〜26℃程度であり、20℃を下回る環境では免疫力も低下し、病気にもかかりやすくなります。
こうした事故を防ぐためにも、日頃から水温計で水温をチェックし、ヒーターが正常に作動しているか定期的に確認する習慣が不可欠です。

原因④:出産を控えたメスが体力を温存している

グッピーのメスが底でじっとしている場合、必ずしも体調不良とは限りません。
出産が間近に迫ると、メスは体力を温存するため、あるいは安心して出産できる場所を探すために、水草の陰や水底で動かなくなることがあります。
この場合、お腹が普段より大きく膨らみ、横から見ると四角く角張った体型になるのが特徴です。

また、お尻のあたりにある黒い「妊娠マーク」が濃く大きくなります。
出産はメスにとって大きな負担となるため、他のオスに追いかけ回されないよう、産卵箱に隔離するなどの配慮が望ましいですが、環境の変化がストレスになることもあるため、そっと見守ることも大切です。

原因⑤:寿命が近づき体力が衰えている(老衰)

グッピーの寿命は約1年から2年ほどで、寿命が近づくと身体的な衰えから活動量が減り、水槽の底で静かに過ごす時間が長くなります。
老衰が原因の場合、病気のような明確な症状は見られませんが、体をよく観察すると老化のサインが見て取れます。
例えば、背骨が曲がってくる、体が痩せ細る、若い頃の鮮やかだった体色が褪せてくるといった変化が現れます。

食欲も徐々に低下し、以前のように活発に泳ぎ回ることはなくなります。
これは自然な生命の営みであり、飼育に問題がなくても起こる現象です。
無理な治療はせず、穏やかな最期を迎えられるよう、静かな環境で見守ってあげましょう。

原因⑥:他の魚からいじめられて隠れている

グッピーは温和な性格ですが、混泳している他の魚からいじめの対象にされることがあります。
攻撃的な魚や相性の悪い魚から常に追い回されていると、グッピーは強いストレスを感じ、逃げ場として物陰や水槽の底に隠れて動かなくなります。
いじめられている個体は、ヒレをかじられてボロボロになったり、恐怖で餌を食べられなくなったりして、次第に衰弱していきます。

水槽内をよく観察し、特定の魚が他の魚を執拗に追いかけていないか、グッピーのヒレに傷がないかなどを確認してください。
いじめが原因であると判断した場合は、いじめている側の魚を隔離するか、隠れ家となる水草や流木を増やしてあげるなどの対策が必要です。

原因⑦:水槽導入直後で新しい環境に慣れていない

ショップから購入してきたばかりのグッピーを水槽に入れた直後、新しい環境に馴染めず、ストレスから底でじっとして動かないことがあります。
これは輸送による疲れや、以前いた環境との水質、水温の違いに適応しようとしている状態です。
特に、水槽に入れる前の「水合わせ」を丁寧に行わなかった場合、pHショックなどを起こして深刻なダメージを受けている可能性もあります。

多くの場合、数時間から数日経てば新しい環境に慣れて元気に泳ぎ始めますが、それまではあまり刺激を与えず、静かに見守ることが重要です。
落ち着いた後も、餌を食べるか、元気に泳いでいるかなど、しばらくは注意深く観察を続けましょう。

【状況別】病気・出産・寿命の見分け方チェックリスト

グッピーが底で動かない時、その原因が病気なのか、出産前の兆候なのか、あるいは寿命による衰弱なのかを正確に見極めることが、その後の適切な対応につながります。
それぞれの状況では、グッピーの行動や体の外見に特徴的なサインが現れます。

ここでは、それぞれの原因を判断するための具体的なチェックポイントをリスト形式で紹介します。
愛魚の様子をじっくりと観察し、どの項目に当てはまるかを確認することで、原因の特定に役立ててください。

病気が疑われるグッピーの行動と体の特徴

病気にかかったグッピーは、行動や外見に様々な異常サインを示します。
体を底砂や水槽のガラス面にこすりつけるような仕草を見せたり、ヒレをたたんで元気がなく、フラフラと泳いだりするのは典型的な症状です。
体表に白い点が付着していれば白点病、ヒレや口の周りが白っぽく溶けていればカラムナリス病が疑われます。

また、鱗が松かさのように逆立つ、お腹が不自然に膨らむ、目が飛び出すといった症状も危険なサインです。
食欲が全くない、いつもと違う色のフンをするなどの変化も病気の兆候です。
これらの特徴が一つでも見られる場合は、病気を疑い、速やかに水換えや塩浴、薬浴といった治療を開始する必要があります。

出産間近のメスに見られる特有の兆候

出産を控えたメスのグッピーには、病気や老衰とは明らかに異なる特徴が見られます。
最も分かりやすいサインは、お腹が大きく膨らみ、正面や上から見ると箱のように四角く見えることです。
お尻の近くにある黒い斑点、通称「妊娠マーク」が普段よりも濃く、大きくはっきりしてくるのも出産の兆候です。

行動面では、産気づくと落ち着きがなくなり、水槽の隅を上下したり、ヒーターの周りをうろうろしたりします。
その後、体力を温存するためか、物陰や水底でじっと動かなくなることが多いです。
オスがしつこく追いかけても逃げようとする様子も見られます。
これらのサインは生理現象なので、慌てずに産卵箱などに隔離し、安心して出産できる環境を整えてあげましょう。

寿命が近いグッピーに見られる老化のサイン

寿命が近づいているグッピーは、病気とは異なる緩やかな老化のサインを示します。
若い頃と比べて体が全体的に痩せ細り、特に背中が少し曲がったように見えるのが特徴です。
鮮やかだった体色も徐々にくすみ、色褪せてきます。
泳ぎ方も全盛期のような力強さはなくなり、ゆらゆらと漂うように泳ぐことが多くなります。

活動量そのものが減少し、水槽の底や流れの緩やかな場所でじっと休んでいる時間が増えるでしょう。
食欲も次第に落ちてきて、餌への反応も鈍くなります。
体に白点や傷などの具体的な病気の症状が見られないのに、こうした全体的な衰弱が見られる場合は、老衰と考えて良いでしょう。
治療ではなく、穏やかに過ごせる環境を整えることが大切です。

グッピーが動かない時にすぐできる緊急対処法

グッピーが底で動かなくなっているのを発見した場合、原因の特定と並行して、すぐに行うべき応急処置があります。
特に水質や水温の急変が原因の場合、迅速な対応がグッピーを救う鍵となります。
原因がはっきりしなくても、飼育環境を改善することは多くのケースで有効です。

ここでは、飼い主がすぐに実践できる4つの緊急対処法を紹介します。
グッピーの状態を悪化させないよう、慎重かつ迅速に行動しましょう。

基本の応急処置として3分の1程度の水換えを行う

グッピーの不調で最も疑わしい原因は水質の悪化です。
目には見えないアンモニアや亜硝酸が水中に蓄積している可能性を考え、まずは水換えを行いましょう。
全体の3分の1程度の飼育水を抜き、カルキを抜いた新しい水をゆっくりと注ぎます。

この時、新しい水の温度を必ず水槽の水温と合わせてください。
急激な温度変化は、弱っているグッピーにさらなるダメージを与えてしまいます。
水換えは、水中の有害物質の濃度を下げ、グッピーのストレスを軽減する最も基本的な応急処置です。
定期的なメンテナンスを怠っていた場合は特に効果が期待できるため、まずは水質の改善から試みてください。

病気の初期症状が見られたら塩浴で様子を見る

体をこする、ヒレをたたむなど、何らかの病気の初期症状が見られる場合は、塩浴が有効な治療法となることがあります。
塩浴には、グッピーの体内への水の侵入を抑え、浸透圧調整にかかる負担を軽減する効果があります。
これにより、グッピー自身の持つ治癒力を高める手助けができます。

治療は、メインの水槽とは別のバケツやプラケースにグッピーを移して行います。
飼育水1リットルに対し、食塩ではない粗塩などを5g溶かし、0.5%の塩分濃度に調整します。
エアレーションで酸素を供給しながら数日間様子を見守り、回復の兆しが見えなければ、魚病薬を用いた薬浴への移行を検討します。

ヒーターの設定温度が24〜26℃になっているか確認する

グッピーが動かない原因として、水温の低下も考えられます。
特に秋から冬にかけては、ヒーターの故障や設定ミスに注意が必要です。
まずは水槽に設置してある水温計を確認し、現在の水温がグッピーの適水温である24〜26℃の範囲に保たれているかをチェックしてください。

もし水温が20℃を下回るなど、異常に低い場合は、ヒーターの電源プラグが抜けていないか、設定温度が間違っていないか、故障していないかを確認します。
水温が低いことが原因だった場合、ヒーターを正常な状態に戻し、1時間に1〜2℃程度のペースでゆっくりと水温を上げていきましょう。
急激な温度上昇はかえって負担になるため、慎重な対応が求められます。

他の魚からの攻撃が原因なら隔離してあげる

水槽内を観察し、特定の魚が弱ったグッピーを追い回したり、つついたりしている場合は、いじめが原因で衰弱している可能性が高いです。
この場合、最も効果的な対処法は、いじめられているグッピーを速やかに隔離することです。
別の水槽や産卵箱、隔離ネットなどに移してあげることで、これ以上の攻撃を防ぎ、ストレスから解放してあげられます。

隔離したグッピーには栄養価の高い餌を与え、体力の回復を待ちます。
ヒレなどをかじられて傷ついている場合は、傷口からの細菌感染を防ぐために、隔離した容器で塩浴や薬浴を併用するのも有効です。
安全な環境で休ませることが、回復への第一歩となります。

グッピーが底で動かないことに関するよくある質問

愛魚であるグッピーが底で動かないという状況に直面すると、飼い主は様々な疑問や不安を抱くものです。
「稚魚の場合はどうなのか?」「塩浴の正しいやり方は?」「餌は食べるけれど、このまま様子を見ていて良いのか?」など、具体的な状況に応じた判断に迷うことも少なくありません。

ここでは、そうしたグッピーの不調に関する、よくある質問とその回答をまとめました。
的確な対応をとるための参考にしてください。

グッピーの稚魚が底でじっとしていても問題ありませんか?

生まれたばかりの稚魚が底でじっとしているのは、多くの場合、生理的な行動であり問題ありません。
稚魚はまだ体力がなく泳ぎも未熟なため、水底で体を休めています。

成長とともに数日で活発に泳ぎ回るようになります。
ただし、水流が強すぎて流されている、または親魚に食べられそうな危険がある場合は、スポイトで吸い出して隔離ケースに移すなどの対策が必要です。

動かないグッピーに塩浴を行う際の塩分濃度は?

グッピーの塩浴治療における基本的な塩分濃度は0.5%です。
これは、飼育水1リットルに対して5gの塩を溶かす計算になります。
使用する塩は、食塩ではなくミネラル分を含んだ粗塩や観賞魚用の製品を選んでください。

いきなり0.5%の塩水に入れるのではなく、徐々に濃度を上げていくことで、グッピーへの負担を軽減できます。
治療中は必ずエアレーションを行いましょう。

底で動かないですが餌は食べます。このまま様子見で大丈夫ですか?

餌を食べる食欲があるなら、緊急性は低いと考えられます。
しかし、何らかのストレスを感じているか、体調不良の初期段階である可能性は否定できません。
まずは水温や水質に問題がないか再確認し、他の魚からのいじめがないかなどを注意深く観察してください。

原因が特定できない場合は、3分の1程度の水換えを行い、しばらく様子を見るのが良いでしょう。

まとめ

グッピーが水槽の底で動かなくなる現象は、病気、水質や水温といった環境要因、出産や寿命などの生理的要因、さらには他の魚からのストレスまで、多様な原因によって引き起こされます。
飼い主がまず行うべきは、グッピーの体表やヒレ、行動を注意深く観察し、原因を推測することです。
原因が特定できない場合でも、応急処置として3分の1の水換えを行うことは多くの状況で有効です。

その後、病気の兆候があれば塩浴、水温が不適切であればヒーターの調整、いじめが確認できれば隔離というように、状況に応じた具体的な対策を講じます。
日頃から飼育環境を適切に維持し、グッピーの小さな変化に気づくことが、異常の早期発見と解決につながります。

タグ : グッピー 熱帯魚
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