老犬の最期の呼吸は苦しい?死ぬ前の症状と飼い主ができること
2026.1.30 いぬ愛犬が老いや病気で弱ってくると、呼吸が苦しそうに見えて不安になる飼い主は少なくありません。
いつもと違う呼吸の仕方は、体の機能低下や病状の進行に伴って起こることがあり、最期が近いサインとして現れる場合もあります。
この記事では、犬の最期が近いときに見られる呼吸の変化やその他の兆候、そして飼い主として何ができるのかを具体的に解説します。
※本記事は一般的な情報です。呼吸の異常が強い・急に悪化した場合は、早めに動物病院へ相談してください。
目次
老犬の最期が近い呼吸のサインとは?4つの特徴的な症状
老犬の最期が近いとき、呼吸に特有の変化が現れることがあります。
胸の動きが以前より大きくなったり、ゼーゼーと音がしたりするなど、見た目にも苦しそうに見えるため、飼い主としては非常に心配になる状態です。
これらは、心臓や肺、腎臓など全身の機能低下に伴って起こることがあります。
ここでは、最期が近いときに見られることがある代表的な呼吸パターンを解説します。
浅く速い呼吸が不規則に続く
終末期が近づくと、肺の機能低下などにより、体内に十分な酸素を取り込むことが難しくなる場合があります。
そのため、浅く速い呼吸を繰り返すことがあり、次第にリズムが不規則になることもあります。
呼吸の回数が増えたり減ったり、時には短い停止(無呼吸)を挟んだりすることがあります。
このような変化は、心肺機能が弱っているサインの可能性があるため、状態が急激に悪化した場合は動物病院へ連絡しましょう。
口を開けたまま、あえぐように息をする(開口呼吸)
犬は通常、鼻で呼吸しますが、呼吸が苦しいときに口を開けて息をすることがあります。
これはより多くの空気を取り込もうとする反応で、短頭種(鼻が短い犬種)などでは起こりやすい傾向があります。
ただし、体温調節のパンティング(ハッハッとする呼吸)と区別が難しいこともあります。
ぐったりしている/舌や歯茎が紫っぽい/横になっても楽にならないなどがある場合は緊急性が高いことがあるため、早めに受診を検討してください。
下顎だけを動かす「下顎呼吸(しがくこきゅう)」が見られる
下顎呼吸は、胸やお腹の動きが弱く、下顎だけをパクパクと動かしているように見える状態です。
終末期に見られることがあり、意識レベルが低い状態で起こる場合があります。
見た目が非常に苦しそうで動揺しやすい症状ですが、犬の状態によっては意識が低下していることもあります。
ただし状況は個体差が大きいため、「苦痛がない」と断定せず、可能であれば獣医師に相談しながら見守り方を決めるのが安心です。
一度呼吸が止まった後、再び大きく息をする(チェーンストークス呼吸)
チェーンストークス呼吸は、浅い呼吸から徐々に深い呼吸へ変化し、その後また浅い呼吸に戻って、最後に数秒〜数十秒の無呼吸を挟むサイクルを繰り返す呼吸パターンです。
呼吸が止まるため飼い主は驚きますが、しばらくして再開することがあります。
この不規則な呼吸は、呼吸中枢の機能低下などが背景にあることがあり、心不全や腎不全、脳の疾患などを抱える犬の終末期に見られることがあります。
呼吸以外にも見られる老犬の最期のサイン
老犬の最期が近づくと、呼吸の変化だけでなく、身体のさまざまな部分に変化のサインが現れます。
食欲の減退や体温の変化、意識レベルの低下などが重なって出ることもあります。
ここで紹介するサインを理解しておくことで、愛犬の状態把握と心の準備に役立ちます。
大好きだった食べ物や水に口をつけなくなる
最期が近づくと、内臓機能の低下に伴い、食欲や飲水量が減っていくことがあります。
無理に食べさせようとすると誤嚥(ごえん)を招くおそれがあるため、無理強いは避けましょう。
口の乾燥が気になる場合は、湿らせたガーゼで口元をそっと潤すなど、負担の少ないケアが中心になります。
※水を口に流し込むのは誤嚥のリスクがあるため避けてください。
体温が徐々に下がり、触ると冷たく感じる
心臓のポンプ機能が弱まると、末端(足先・耳・尻尾など)から冷たくなりやすくなります。
毛布で包む、室温を整えるなどして、冷えすぎないように配慮しましょう。
ただし、熱がこもると苦しくなる犬もいるため、体温の上げすぎにも注意が必要です。
けいれんや発作が起きることがある
終末期には、脳の機能低下や電解質バランスの乱れなどが原因で、けいれんや発作が起こることがあります。
発作中は犬に触って止めようとせず、周囲の物をどかして安全を確保してください。
可能なら発作の開始時刻と持続時間をメモし、動画も撮れる範囲で残すと、獣医師への相談に役立ちます。
意識がもうろうとして呼びかけに反応しなくなる
最期が近づくにつれて、意識レベルが徐々に低下し、呼びかけへの反応が鈍くなることがあります。
聴覚は比較的最後まで残ることがあるとも言われるため、意識がないように見えても、優しい声で話しかけたり、安心できる環境を整えたりすることが大切です。
苦しそうな愛犬のために飼い主ができる5つのこと
この時期のケアは、病気を治すことではなく、犬の苦痛や不快感を和らげ、穏やかな時間を過ごせるように支えることが目的になります。
ここでは自宅でできる代表的なケアを紹介します。
無理のない楽な姿勢で寝かせてあげる
体勢を変えられない犬は、同じ姿勢が負担になります。
クッションやタオルで支え、頭を少し高くすると呼吸が楽になることがあります。
床ずれ予防として、体調を見ながら体位変換も検討しましょう(負担が大きい場合は無理をしないことが重要です)。
口の中の乾燥を防ぐため湿らせてあげる
開口呼吸が増えると口内が乾燥しやすくなります。
湿らせたガーゼやスポンジで口元・歯茎を優しく潤してください。
※水を飲ませようとして口に流し込むのは誤嚥の危険があるため避けましょう。
優しく体を撫でながら安心する言葉をかける
穏やかな声かけやスキンシップは、犬の不安を和らげる助けになります。
いつも通りの声量で、落ち着いた雰囲気をつくって寄り添いましょう。
動物病院に連れて行くべきか判断する
病院では酸素吸入や痛みの緩和など、症状を和らげる選択肢があります。
一方で移動や環境変化が大きな負担になる犬もいます。
事前にかかりつけ医と「どの状態になったら連絡するか」「自宅でできる緩和ケア」を相談しておくと、いざという時に判断しやすくなります。
死戦期呼吸は見た目ほど苦痛が強くない場合もあると知っておく
下顎呼吸やチェーンストークス呼吸など、死の直前に見られる呼吸は「死戦期呼吸」と呼ばれることがあります。
見た目が非常に苦しそうで不安になりますが、状態によっては意識が低下していることもあります。
ただし個体差が大きいため、可能なら獣医師の指示を仰ぎながら、苦痛緩和を優先して見守りましょう。
後悔しないために知っておきたい最期の瞬間のこと
最期の瞬間がどのように訪れるかを知っておくと、動揺を少し抑えて寄り添いやすくなります。
ここでは呼吸が止まるまでの流れ、息を引き取った後の体の変化、心構えを解説します。
呼吸が完全に止まるまでの流れを知っておく
最期の瞬間、呼吸は浅く弱くなり、間隔が長くなることがあります。
その後、数回大きく息をするように見えたり、間が空いたりしながら、静かに呼吸が止まることがあります。
この過程は数分で終わることもあれば、より長く続くこともあり個体差があります。
心臓は呼吸が止まった後もしばらく動くことがあります。
息を引き取った後の体の変化について理解する
息を引き取った後、死後硬直が始まるまでの間に、まぶたを閉じ、手足を自然な形に整えると安置がしやすくなります。
また、筋肉が弛緩することで体液・便・尿が出ることがありますが、自然な現象です。
タオルやペットシートを敷いて対応しましょう。
感謝の気持ちを伝えて穏やかに見送る
「ありがとう」「大好きだよ」など、感謝の言葉をかけて寄り添うことは、愛犬にとっても飼い主にとっても大切な時間になります。
家族で落ち着いた雰囲気をつくり、穏やかに見送れるようにしましょう。
慌てないために葬儀や火葬の準備を進めておく
悲しみの最中に手配を進めるのは負担が大きいため、事前にペット葬儀社の対応範囲(引き取り有無、個別/合同、費用、返骨など)を確認しておくと安心です。
可能なら候補をいくつか決めておき、連絡先を控えておきましょう。
老犬の最期の呼吸に関するよくある質問
最期の呼吸が始まったら、あとどのくらい一緒にいられますか?
個体差が大きく、数分で進むこともあれば、より長く続くこともあります。
「短いことが多い」と捉えつつ、今できること(安心できる環境づくり、声かけ、苦痛緩和の相談)に集中するのが現実的です。
病院に連れて行くべきか、家で看取るべきか迷っています。どう判断すれば良いですか?
正解は一つではありません。
緩和処置で楽になる可能性、移動ストレス、愛犬の性格、家族の希望を総合して判断します。
事前に獣医師と「緊急受診の目安」「自宅での緩和ケア」を相談しておくと後悔しにくくなります。
最期に何か食べさせてあげたいのですが、何が良いですか?
嚥下機能が落ちていると誤嚥の危険があるため、無理に食べ物や水を与えるのは避けましょう。
口元を潤すケアを優先し、もし本人が舐めたがる場合でも、ペースト状の好物を極少量だけに留めるのが安全です。
まとめ
老犬の最期が近づくと、浅く速い呼吸や下顎呼吸、チェーンストークス呼吸など、呼吸の変化が見られることがあります。
飼い主は、楽な姿勢を保つ・口元を潤す・優しく声をかけるなど、苦痛や不快感を減らすケアで寄り添うことができます。
呼吸の異常が強い、急に悪化した、舌が紫になるなど危険サインがある場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
事前に最期の流れや安置、葬儀の準備を知っておくことで、慌てず穏やかに見送る助けになります。
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