猫が泡を吹く原因は?病気のサインと緊急時の対処法を解説
2025.12.19 ねこ , ペットコラム愛猫が突然口から泡を吹いているのを目にすると、多くの飼い主は驚き、不安に駆られます。
猫が泡を吹く理由は、単に苦いものを口にしたといった生理的な反応から、中毒や病気といった深刻な原因まで多岐にわたります。
この記事では、猫が泡を吹く主な原因を詳しく解説し、どのような症状が危険なサインなのか、そして万が一の時に飼い主ができる応急対処法や日頃からの予防策について、具体的かつ分かりやすく説明します。
目次
猫が泡を吹くのはなぜ?考えられる5つの原因
猫が口から泡を吹くという現象には、心配のいらない一時的なものから、迅速な対応が求められる病気の兆候まで、様々な原因が潜んでいます。
例えば、苦手な味のものを口にした際の生理的な反応や、強いストレス、空腹などが引き金になることがあります。
一方で、異物の誤飲や中毒、あるいは体に隠れた疾患が原因となって泡を吹くケースも少なくありません。
愛猫の様子を正しく理解するためにも、考えられる原因を知っておくことが重要です。
苦い薬や食べ物を口にした
猫は非常に敏感な味覚を持っており、特に苦味に対して強く反応します。
そのため、動物病院で処方された苦い粉薬や錠剤を飲んだ後、あるいは苦味のある観葉植物や食べ物を口にしてしまった際に、口の中の不快感から大量のよだれを分泌することがあります。
この過剰なよだれが口の動きによって空気と混ざり、泡のように見えるのです。
これは異物を体外に排出しようとする生理的な反応であり、原因となった苦味が口の中から消えれば、通常は自然に収まります。
ただし、泡を吹く以外にも食欲不振や元気の消失といった症状が見られる場合は、薬の副作用や他の原因も考えられるため、獣医師に相談してください。
過度な空腹による胃酸の逆流
食事の間隔が長時間空いてしまうと、猫は強い空腹を感じ、胃酸が過剰に分泌されることがあります。
この胃酸が食道へ逆流することで吐き気を引き起こし、黄色い胆汁や白い泡状の液体を吐くことがあります。
これは「胆汁嘔吐症候群」と呼ばれ、特に早朝など空腹時間が長くなりやすいタイミングで見られることがあります。
吐いた後は比較的元気で、食欲も普段と変わらないケースが多いのが特徴です。
食事の回数を増やすなどして空腹時間を短くすることで、改善が期待できます。
ただし、頻繁に繰り返す場合は、他の消化器疾患の可能性もあるため注意が必要です。
異物や中毒物質の誤飲
猫が家庭用洗剤、殺虫剤、人間用の薬、観葉植物、不凍液などの中毒性物質を誤って摂取すると、症状の一つとして泡を吹くことがあります。
これらは猫の生命に危険を及ぼす可能性が高く、緊急性の高い状態です。
特に好奇心旺盛な子猫は、身の回りの物を口にしやすいため注意が必要です。
泡を吹くと同時に、嘔吐、下痢、けいれん、ぐったりして動かないといった症状が見られる場合は、中毒を強く疑います。
何を口にしたか分からなくても、これらの症状があれば、できるだけ早く動物病院を受診してください。
原因となった物質が分かる場合は、現物やパッケージを持参すると診断の助けになります。
強いストレスや興奮による唾液の増加
猫は環境の変化に敏感で、強いストレスや興奮を感じると、自律神経の影響で唾液が過剰に分泌されることがあります。
動物病院への通院や車での移動、来客、引っ越しなどが引き金になることがあります。
この大量の唾液が口元で泡立つように見えるのです。
乗り物酔いの前兆として泡が出ることもありますが、多くの場合は猫が落ち着けば自然に治まります。
ただし、ストレスが慢性化すると体調不良の原因になるため、安心できる環境づくりが大切です。
体に潜む病気のサインである可能性
泡を吹く症状が繰り返し見られたり、他の体調不良を伴ったりする場合は、病気が原因である可能性を考える必要があります。
口内炎や歯周病などの口腔内トラブル、胃炎や腸閉塞などの消化器疾患、腎臓病や肝臓病といった内臓疾患が原因になることがあります。
また、てんかんなどの神経系の病気では、発作時の症状として泡を吹くことがあります。
これらの病気は早期診断と治療が重要となるため、疑わしいサインが見られた場合は、速やかに獣医師の診察を受けてください。
こんな症状は危険!すぐに動物病院へ行くべきサイン
猫が泡を吹いている際、次のような症状を同時に示している場合は、緊急性の高い状態である可能性があります。
これらのサインが見られた場合は、自己判断で様子を見ず、できるだけ早く動物病院を受診してください。
けいれんや失禁を伴っている
泡を吹きながら体を硬直させて震える、手足を無意識に動かすといった痙攣発作が見られる場合は、注意が必要です。
てんかんや重度の中毒などが原因となることがあります。
発作中は無理に触れたり、口に物を入れたりせず、周囲の安全を確保してください。
発作が落ち着いたら、速やかに動物病院へ連絡し指示を仰ぎましょう。
泡に血や異物が混じっている
泡に血が混じっている、ピンク色に見える場合は、口腔内や消化管で出血が起きている可能性があります。
異物の欠片が確認できる場合は、誤飲の可能性が高いため、速やかな受診が必要です。
ぐったりして意識が朦朧としている
泡を吹くと同時に動かず、呼びかけに反応しない場合は、重篤な状態が疑われます。
中毒、内臓疾患の悪化、ショック状態などが考えられるため、できるだけ早く動物病院へ搬送してください。
呼吸が苦しそう、または呼吸が速い
口を開けて呼吸している、浅く速い呼吸をしている場合は、呼吸困難のサインです。
肺や心臓の病気、中毒などが原因となることがあり、早急な対応が必要です。
愛猫が泡を吹いたときに飼い主ができる応急処置
愛猫が泡を吹いた際は、まず落ち着いて状況を把握することが大切です。
パニックにならず、猫の様子を冷静に観察しましょう。
まずは落ち着いて猫の様子を観察する
泡の量や色、持続時間、他の症状の有無を確認します。
観察した内容は、動物病院での診断に役立ちます。
口の周りを優しく拭き取る
症状が落ち着いていれば、清潔な布やガーゼで口の周りを優しく拭きます。
無理に行わず、猫が嫌がる場合は中止してください。
可能であれば動画で症状を記録する
症状は病院到着時には治まっていることも多いため、動画で記録しておくと診断の助けになります。
誤飲が疑われる場合は原因物を特定する
誤飲の可能性がある場合は、原因となりそうな物を確認し、病院へ持参してください。
泡を吹く症状を防ぐために日常でできる予防策
誤飲防止や健康管理を徹底することで、泡を吹く症状のリスクを減らすことができます。
猫にとって危険なものを室内に置かない
薬品や毒性植物、小さな物は猫の届かない場所に保管しましょう。
定期的な健康診断と口腔ケアを心がける
定期健診や口腔ケアを行い、病気の早期発見に努めましょう。
デンタルケア用品の活用も有効な方法です。
空腹の時間を長くしすぎない食事管理
食事回数を分けることで、空腹による嘔吐を防げる場合があります。
まとめ
猫が泡を吹く原因は一時的な反応から重篤な病気まで様々です。
危険なサインが見られる場合は、自己判断せず、速やかに動物病院を受診してください。
日頃からの予防と観察が、愛猫の健康を守る鍵となります。
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